怪しいお客様

CA時代の様々な摩訶不思議体験、、、お客様、、、先輩、、、 いろいろありましたね～。 ハイジャックやテロが続いた２０００年始めから、航空業界では、「未然に防ぐ」ために、様々な対策をしています。 その中のひとつがお客様の持ち物に注意しましょう！！です。 何かしそうな人は持ち物が不自然だとか。 例えば、格好は新しい感じのスーツなのに、カバンがボロボロで汚れているとか 例えば、夏なのにジャンパーを着ているとか、持っているとか、手袋をしているとか 例えば、異常に大切そうに持っている紙袋とか もちろん、なんでもないことがほとんどなのですけどね。 こちら側が注意している人物像に、たまたま「怪しい人」としてハマってしまったお客様には、ほんと申し訳ないっ。 けど、これも仕事でしたからね～仕方ありません。 そして、そんな方を見つけたら積極的に声をかけましょう。という方針でした。 声のかけ方はこんな感じ 「ご搭乗ありがとうございます。おくつろぎのところ恐れ要りますが、お手荷物を物入れにおいれしてもかまいませんか？」 とか 「ご迷惑でしたら申し訳ございません。顔色が少し優れないご様子ですが、お水などお持ちしましょうか。」 とか キャンディーや新聞を勧めて、選んだものから 「レモン味のキャンディー、美味しいですよね。一番人気なのですぐになくなってしまうのですよ・・・なんたらかんたら」と、話をするチャンスを作る など。 実際に、「ハイジャックをしようと思っていたけれど、客室乗務員に親切にされて心が揺らいで、その便ではやめた。」という逸話があります。この人を巻き添えにしてはいけないと思ったそうです。 このような話をすると、 「え！？俺もそういう経験ある！」 「俺だけにどうして勧めるのかなって思ってた。」 「怪しいとおもわれていたのか～」 という人がいますが、それはNO!NO! それはきっと、好意があったのですよ。 だいたい、怪しい？？と思うお客様は飛行機に一人、いるかいないかです。 そこは、自信を持って 「うわぁ。俺だけ特別にしてもらった～」 と、思ってください。 CAという仕事、いろいろな作業がありますが、基本的にフライト中は単調な作業なのです。 仕事が多すぎて覚えるまでは必死で、単調に感じるまではながーくかかるのですがね、 単調に思い始めるといろいろとね・・・ 楽しみ方を見つけるものです。 「あの人はきっと洋食を選ぶ！洋食顔だよね～」とか、 「今日は全体的にコスメが売れそうな客層だよね～」 「うわっ素敵。結婚指輪してるか見てこよ～」とか、 そして、指輪はしてないけど、結婚していて外しているとか、結婚していて指輪をきちんとしている人の方が素敵だとか、なんだとか、おしゃべりを楽しんでいます。 怪しいお客様の話をする前に長くなってしまいました 次回に～